書標 2005.5月号
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今月の表紙  その204 伊丹三樹彦


 お地蔵へ 和泉の里の雲雀笛

 野外で俳句を作るのを吟行と稱するが、近頃は俳句ラリーとか、俳句ウォーキングと呼ぶ行事も盛んになった。専門俳人の僕が、講師として狩り出されることも当然ながら増えた。
 4月17日は、毎日新聞と和泉市共催による「小栗街道・俳句ウォーク」に出向いた。錏葺(しこうぶき)屋根の堂々たる民家がいくつかあり、建物の好きな僕は、いろんなポジションとアングルでもって、シャッターを切り続けた。野道に外れると、雲雀の声が聞けた。初雲雀、雲雀笛、揚雲雀といった季語を使い分けた。桑原地区には、雷封じの井戸をもつ西福寺では、本堂の裏にこんな築地祠もあった。小さいながら本瓦葺の屋根を頂く珍しい存在。供えたばかりの花が現代風であるのが気になった。村の辻には足神様を祀った草鞋や串刺しの御幣があり、これも珍しかった。



(表紙題字 陳舜臣)