書標 2004.6月号
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歳時記6月

 古くより多くの菓匠の手によって、
紫陽花に見立てたお菓子が
作られてきました。
ある時はその色や形を模して
落雁などの打ち物に。
また別の折には餡種を核として、
そのまわりに紫や赤紫に色づけをした
小さな角切りの寒天をつけたり
あるいはふるいの目を通した
細かい色変わりの練り切りをまぶして
その様を映したり。
 日本人ならこの時季は、なんとしても
その名のお菓子を口に運ばなくては……。



          吉田菊次郎著
       『お菓子な歳時記』(時事通信社)より