書標 2004.6月号
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今月の表紙  その193 伊丹三樹彦



 意のままに 雲の壯図のミラービル

 都会にはミラービルが増える一方だ。僕は毎月、東京、京都、大阪、神戸といった大都会を駈け巡っているので、よく分かる。この写真は大阪の西梅田のそれ。一帯には毎日、産経、朝日の各新聞ビルも近いので、歩行者の表情も緊って見える。加えてホテルがある。デザイン学院がある。カルチャーセンターがある。
 大阪のイメージを道頓堀や千日前だけで作られては困るのだ。
 近くはミュージカルの劇場もオープンする。ジュンク堂の堂島店は、毎日新聞の跡地のビルにあって、同じエリアといえるだろう。
 晴れて雲が美しい日は、ミラービルが、巨大なカンバスの役割を果たすのはご覧の通りだ。雨が降る日は、地下街歩きをすればいい。ニコンやキャノンや富士フイルムのフォトギャラリイの梯子も出来るのだ。大阪を見直して欲しい。





(表紙題字 陳舜臣)