書店員コメント
★★★★☆
MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店
「何をしてもうまくいかない、自分は現実を何も変えることができない」
そんな誰しもが一度は抱くであろう無力感に対し、本書はこう答える。
「それは現実は成果が見えないからだ。それを変えるには、現実をゲームのようにプレイ可能にすることだ」
「代替現実ゲーム」のデザイナーである著者の主張は大胆で楽観的にも見えるが、このポジティブさこそが現実を“修復”する鍵なのだという。
困難なことでもやればできる、そしてその達成はなにより快い。
オンラインゲームのプレイヤーたちが協働して途方もない目標を目指すのは、そんなゲームの面白さが体現されたさまだ。
このような協働の仕組みを現実に組み込めたなら、どのようなことが起こるか。
そこに「自ら進んで、協力して困難に立ち向かい、体験を分かち合う」、“幸せ”を生み出す共同体の実現が見えてくるのではないか。
もちろん生易しいことではなく、確率で捉えるならば不可能だと切り捨てたくもなるが、少しづつでも未来を良いものにするには、「あきらめないように仕組みをつくること」。
ゲームを作る機会がなくとも、そのように日々を“ハック”して、じりじりと進んでいきたい。
PC: 木山