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ザ・ロード

ジャンル 文庫・新書 ハヤカワepi文庫

書名カナ ザ ロ-ド

著者名カナ マツカ-シ-,コ-マツク

発行年月 2010年05月

サイズ 文庫 ページ351P

ISBN 9784151200601(4151200606)

C-CODE 0197

ザ・ロード

ハヤカワepi文庫 マ 1−4

コーマック・マッカーシー 黒原 敏行 早川書房 2010年05月

840円(800円+税)

空には暗雲がたれこめ、気温は下がりつづける。目前には植物も死に絶え、降り積もる灰に覆われて廃墟と化した世界。そのなかを父と子は南への道をたどる。略奪や殺人をためらわない人間たちの手から逃れわずかに残った食べ物を探し、お互いのみを生きるよすがとして。世界は本当に終わってしまったのか?現代文学の巨匠が、荒れ果てた大陸を漂流する父子の旅路を書き上げた渾身の長編。ピューリッツア賞受賞作。


書店員コメント
基本的な状況設定についての説明が省かれ、進行途中の物語の流れにいきなり直面させられるようないささか唐突な書き出しの筆法にも関わらず、この小説の舞台となる世界を覆う全体的な雰囲気や情景の質感といったものに、最初の10頁も読み進まないうちから自分があまりにもすんなりと違和感なく相対し得ていることに驚いた。昨年一年の経験が大きく与っているのはもちろんであろうが、それにしても「〈その日〉の後の世界」じたいがもはや、畏怖を覚えつつ暗い情熱をもって夢見られる想像上の現実などではなくなっているのかもしれない。感覚のうえで、それくらい地続きになってしまっているのである。 本作において著者は、ある種典型的な終末ものSFの外観を借用しつつ、人間的な基盤の崩壊した世界で主人公親子のたどる過酷な道行きと苦難の日々を、細部の厳密さのきわだつ独特の強靭な文体で、むしろ直線的に描ききってみせる。繰り返される親子の対話の中で、少年のイノセンスと彼に寄せる父親の悲痛な心情が浮き彫りになるが、両者の思いは必ずしも真直ぐには行き合わず、時にすれ違う。そこに生じる信頼と葛藤のドラマもまた、読み所のひとつ。重厚な異色作。井上

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